平成16年10月23日午後5時56分

地震直後の我が家(24日撮影)




皆さんこんにちは。
「立ちあがれ!中越」プロジェクト、niigatachuetsuことshigeです。


先日お話しました通り、これから何回かに分けて私自身の体験した新潟県中越地震をお話させて頂きます。





あの日、私は1人で市外に買い物に出かけるために家を出発しました。
午後3時過ぎだったかと思います。
しかし、別な用事を車中で思い出しました。
実際にはその用事は取るに足らないもので別な日にしてもよかったのですが、何の気まぐれか買い物を中止して先にその用事を済ませることにしました。
もし、そのまま買い物に出かけていたら数10km離れた地であの時を迎え、連絡も取れない、家族の安否も分からない、家に帰ることもできないで途方に暮れていたことでしょう。


夕方5時半過ぎに家に帰宅しました。
遊びに行く予定でしたので正直な所かなりチャラい服装でした。
その服装のままベッドに無造作に横になり、取り留めのないことを頭に思い浮かべながら漫然と過ごしていました。
これから訪れる事態のことなど何も知らずに・・・


そしてその時を迎えました。
揺れ始めに
「うん?地震か?」
と思った直後、誰に言うとでもなく言葉が漏れていました。
「ヤバイ、洒落になってない!!」
小学校の頃から教え続けられていたことが刷り込まれていたのでしょう。
咄嗟にまず机を探しました。
自分の部屋に机が無いことはもちろん知ってるはずなのに。
でもそこで「狭くて柱が密集している場所は揺れに強い」と言う話を思い出して迷わずクローゼットの中に入りました。
クローゼットの中に入ると本棚、タンス、暖房器などあらゆる物がバタバタと倒れ始めました。
本当にどれくらいの間揺れていたのか全く分かりません(誰か正確な記録を持っている方がいたら是非とも教えて下さい)。
揺れが収まって、揺れている間は点滅していた照明もちゃんと点きました。
「停電しなかったということは、思ったより被害は軽いのかな?」
そう思った直後に再び大きな揺れが来ました。
今度は照明は完全に消えてしまい、暗くなった部屋で遠くから食器が割れる音は大変不気味でした。


再び揺れが収まった後、すぐ部屋を飛び出そうとしたのですが、ドアを開けると目の前には前の部屋の戸が外れてこちらに倒れていました。
「今また揺れたら?」
一瞬躊躇したのですが、戸を潜り抜けて玄関まで走って行き家を飛び出しました。
長い長い戦いが幕を開けました・・・


(続く)